PoIC 地下実験室

From PoIC
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PoIC の地下実験室、兼、倉庫。

Quotes

向学心を絶えず持つこと

人生が与えてくれるものは、自分が人生に与えたものに他ならない。自分が種を蒔いたものだけを刈りとるのだ。知識を得るために時間と金を費やし、知るべきすべてのことを知り尽したなどと驕らず、向学心を絶えず持つこと。

ウォール街での45年, W. D. ギャン

三読に耐えうる本

iTunes プレイリスト

  1. Pinknoise, The Best of Bass 350, Bass 350.
  2. The Feeling Begins, Peter Gabriel, Passion - Music for "The Last Temptation of Christ" (Remastered)
  3. Jump, Van Halen, 1984 (Remastered)
  4. Popcorn, Marsheaux, E-Bay Queen
  5. I Feel Space, Lindstrøm, It's a Feedelity Affair
  6. Rez (1993), Underworld, Underworld 1992-2002
  7. The Test (Remastered), The Chemical Brothers, Singles 93 - 03
  8. Never Ending Story, Kajagoogoo & Limahl, The Very Best of Kajagoogoo and Limahl
  9. Orinoco Flow, Enya, Paint the Sky with Stars - The Best of Enya
  10. Adiemus, Karl Jenkins, The Essential Adiemus
  11. Chariots of Fire (2003 Re-Master), Vangelis, Odyssey - The Definitive Collection
  12. Koi, Kitaro, Kojiki
  13. Out From The Deep, Enigma, The Cross Of Changes

アナログの「紙」を使うことで、カードの数そのものからも、役に立つ情報を抽出することができます。ここでは、一例として、私の家ドックの中のカードを使って、PoIC が私の生産性・創造性に与えた影響を見てみます。

アイディアを計る

重さを量って枚数を算出する。

私は会社と家に、2つの独立したドックシステム(会社ドックと家ドック)を持っています。会社ではファイルシステムも併用していて、システムが多少複雑なので、ここでは簡単のために、家ドックをサンプルとして統計を取ります。私が本格的に 5x3 方眼カードを使い始めた2006年2月以降のカードの数を数えます。

家ドックの中のカードは、主に、PoIC に関すること、自分で考えたライフハック、生活に関する記録(日記)などです。タグを見てみると、その 80 % 以上が「発見カード」であることが分かります。カードの枚数は、どのぐらいのアイディアが私の頭の中から出てきたかを表しています。

アイディアの「重さ」

カードも枚数を丹念に数えることも可能ですが、ここではもっと簡単に、「カードの重さ」を量ることで枚数を算出しました。はかりは100円ショップで購入しました。

  • 一カ月分のカードの重さをはかりを使って量る。
  • それをカード一枚当たりの重さ 1.5 g (100枚で150 g)で割る。

これも一枚一枚がバラバラで、かつサイズの揃ったカードだからこそできる裏技です。一枚のカードを、一つの「アイディアの単位」と考えることができます。

カードを使ってアイディアを可視化・顕在化することで、それは確実に「重さ」を持つようになります。

統計とその解釈

2006年2月から2007年7月までの、月ごとのカード数をグラフにしました。これを見ると、5x3 方眼カードを使い始めた2月には、一ヶ月で20枚しか書いていないことが分かります。これは、カードを使いはじめたから数が少ないという訳ではありません。なぜなら、私はこの半年も前に、カードシステムを導入していたからです。

面白いのは、その翌月にカードの数が一気に267枚/月にまで跳ね上がり、年間の最高記録を達成していることです。極小から極大へ。一体何が起きたのでしょうか。

2006年2月からの一カ月毎のカードの枚数。

PoIC メソッドの確立

個々のカードの内容を調べることで、2006年2月から3月に掛けて起こったイベントを追跡することができます。

こうして見ると、現在の PoIC メソッドのほとんどが、この時点で確立されたことが分かります。

中でも、時系列スタック法を確立したのが最も重要だと思われます。分類から時系列への移行は、一種の「見切り」です。私は、アイディアは分類しにくいことに気付きました。時系列でカード蓄積することで、分類の煩雑さから来る物理的・心理的抵抗から開放されました。ボトルネックが解消され、これまで脳からのアウトプットを止めていたものが無くなりました。その結果、頭の中でくすぶっていたアイディアが、一気に放出されました。

カードの数は、日を追うごとに増えていきます。私自身、PoIC が本当に効果的で楽しいものだと気付きました。カードの内容を読んでみると、発見カードが圧倒的に多く、カードを書くのが楽しい様子がうかがえます。

2006年2月から3月にかけてのこの劇的な変化は、「適切な方法を導入したところ、アウトプットが増えた」という事実を示しています。

サブシステムの充実

2006年4月、5月とカードの数が低迷しますが、それから8月にかけて、再びカードの数が増えていきます。この頃は、以下のようなイベントが続いています。

  • 野帳の導入(2006年5月)
  • icPod(Moleskine Memo Pockets)の導入(2006年7月)

これまで仕事で使っていた野帳を PoIC にも導入することで、どんな小さなアイディアでも捕まえるようになります。いつでも・どこでもアイディアも捕まえることが可能になりました。情報は最終的にカードに一元化して蓄積するので、結果としてドックの中のカードの数は増えます。また、icPod を導入することで、家・会社間でのカードの移動が容易になりました。icPod は PoIC を象徴するアイテムの一つとなります。

5月からのカードの増加は、アイディアをさらに効率良く捕獲・運搬するためのサブシステムを確保したことによるものです。

季節変化

カードの数の変動の原因として、もう一つ考えられるのは、季節的なものです。私は、春から秋にかけて出張が多くなります。カレンダーを確認してみると、2006年9月、2007年6月は丸2週間出張に行っていました。こうなると、出張の準備と後始末で、生活にかなりの擾乱が起こります。この間、生活に関するカードはなかなか落ち着いて書けません。

逆に、冬になると、相対的に机に向かって仕事をしていることが多くなるので、会社に着いた後のマインドスイープや、昼休みなどの空いた時間を利用して、生活のカードも書くことができます。

ドックの中のカードの増加

下の図は、カードの数の積算をグラフにしたものです。赤い線は、ドックの中のカードの増え方を表しています。これを見ると、家ドックの中のカードの数は、ほぼ一直線に増加しています。生活に関するカードの数は、2006年2月から2007年7月までの17ヶ月間で計3,376枚(月平均で198枚、一日平均で約6.6枚)となりました。一日5枚程度のカードを書くことは、決して難しいことではありませんでした。ちっぽけな石ころ(記録カード)で雪崩を起こすだけで良かったのです。

カードの数の積算。

ドックの中のエントロピー

カードを使って頭の中の考えを書き出すことは、頭の中のエントロピー(情報の乱雑さ)を、ドックに受け渡すことを意味します。頭とドックを一つの系として考えると、そのなかでエントロピーはほぼ保存しています。カードを書くことで、これまで頭に掛かっていた負担を減らし、ストレスから開放する。これが PoIC のミソです。

その一方で、ドックの中のエントロピーは日に日に増加していきます。ドックの中のカードが増えに増え、エントロピーが最高潮に達した時が再生産の時です。あるプロジェクトに関するカードを分類・検索し、タスクフォースを編成します。この再生産の過程を経ることで、ドックの中のカードは減り、エントロピーは一気に減少します。

「ミネルバのフクロウは黄昏に飛び立つ」という言葉があります。ミネルバとは、ローマ神話の知恵の神様で、フクロウはその使いです。この言葉にを PoIC 流に解釈すると、あたりが暗くなり始める黄昏どき(ドックのエントロピーが最高潮に達した時)になってようやく、フクロウ(再生産とその成果)がやってくる、といったところでしょうか。